紅茶とは?
世界で一番愛されているお茶。それが紅茶です。でも紅茶も含めてお茶にはたくさんの種類があります。よく知っているようで意外と知らない紅茶と他のお茶の関係。紅茶を知るための第一歩をご紹介いたします。
すべてのお茶は一つの種類?
紅茶・緑茶・烏龍茶…日本ではたくさんのお茶が飲まれていますね。最近では、中国茶も流行っているようです。豊富なお茶がありますが、実は、どれも同じ種類の木からできるのはご存知でしょうか?
お茶の学名は、カメリア・シネンシス(Camellia Sinensis)。つばき科つばき属の一員で、どのお茶も同じ木ですが、大きく分けて、茶葉の小さな中国種(ver.Sinensis)、その変種とされるアッサム種(ver.Assamica)があります。
そもそもお茶の発祥の地は中国。原産地は、中国の雲南省南西部の西双版納(シーサンパンナ)と呼ばれる広い地域とされています。それが時を経て世界に広まり、世界中で愛される飲み物になりました。
同時に驚くほど多くのお茶が作られています。それはお茶の製法によるものなのです。
紅茶、緑茶、烏龍茶の違い
紅茶は緑茶や烏龍茶と何が違うのでしょうか?
紅茶の色は赤く、緑茶は緑、烏龍茶はその中間の色というのは誰でもパッと見て気付くのではないでしょうか。実は、それは酸化による発酵が原因です。つまり、摘んだばかりの生葉(なまは)を強く発酵させれば紅茶になり(強発酵茶)、蒸したり炒ったりすることによって酸化発酵を抑えたもの(不発酵茶)が、緑茶になり、一定程度だけ発酵させたもの(半発酵茶)が烏龍茶や包種茶になるというわけなのです。
そして、酸化のレベルに比例して、色の濃さも決まってきます。生葉を強く酸化させる紅茶は、水色(すいしょく)は褐色を帯びて濃くなり、「紅茶」と呼ばれるようになりました。
現在、全世界で500万トン生産されているお茶の中でも、紅茶はその80%を占めています。中国で育まれたお茶の製法は少しずつ工夫され、英国人の嗜好にあわせた作り方は、世界でもっとも愛される今日の紅茶となったのです。
製茶の方法によるお茶の分類
生葉は、発酵をコントロールすることによって、下記のように多くの種類が出来ます。
大きくは、酸化を止める不発酵茶、酸化を促進する発酵茶があり紅茶は酵素発酵茶にあたります。
A不発酵茶
A-1不発酵茶
A-1-1中国式【釜炒り製】:龍井、清茶、嬉野、青柳
A-1-2日本式【蒸製】:玉露、煎茶、かぶせ茶、番茶、焙じ茶など
B発酵茶
B-1菌類発酵茶
B-1-1乳酸類発酵茶:ミャンマー、タイの食べる茶、碁石茶、阿波番茶
B-1-2微生物発酵茶【後発酵茶】:プア―ル茶、六保茶、餅茶、団茶など
B-2酵素発酵茶【酸化発酵茶】
B-2-1強発酵茶:紅茶(ダージリン、アッサム、セイロン、キーマン、雲南など)
B-2-2半発酵茶【部分発酵茶】:・烏龍茶(鉄観音、水仙、色種、岩茶など)
・包種茶
・弱発酵茶(白亳、蒙頂、毛峰など)